土壌汚染調査技術管理者試験

【解説】平成29年度 環境省 土壌汚染調査技術管理者試験の過去問の解答に挑戦 (その4)

【解説】平成29年度 環境省 土壌汚染調査技術管理者試験の過去問の解答に挑戦 (その4)

 

本記事では平成29年度 土壌汚染調査技術管理者試験の過去問の問題16から問題20の解答に挑戦していきます。

可能な限り理解しやすいように解説しようと思います。

前回の問題11~15に関しては、以下の記事を参照下さい。

 

平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験
平成29年度 環境省 土壌汚染調査技術管理者試験の過去問の解答に挑戦 (その3)平成29年度 環境省 土壌汚染調査技術管理者試験の過去問の解答に挑戦 (その3) まずは、平成30年度の土壌汚染調査技術管理者...

 

土壌汚染調査技術管理者試験の勉強法は、過去問を攻略することが基本です。

可能な範囲で多くの問題を解いていこうと私は考えています。

 

ただし、この記事はあくまでもM&A環境デューデリジェンス(環境DD)や土壌汚染調査の基礎的な知識を習得するために書いています。

もちろん、読者の方(あなた)の土壌汚染調査技術管理者試験勉強にとって有益な情報になれば良いとも考えています。

 

私は土壌汚染調査技術管理者試験の専門家ではありません。したがって、解答に対するアプローチや考え方が、本来の正解と異なる可能性がございます。

その点を事前にご了承願います。

問題に対して私の知識が足りていない場合は、知り合いの環境コンサルタントに少しヒントをもらって問題を解くようにしています。

 

では、問題16からです。いざ、合格率 約10%への挑戦です。

 

過去問題 平成29年度 土壌汚染調査技術管理者試験 問題 16

 

問題 16 法第5条調査における第二種特定有害物質を対象とするボーリング調査の試料採取深度の例を示した次の図のうち、正しいものはどれか。なお、第一帯水層のみ地下水汚染が確認されている。

 

平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題16

 

土壌汚染対策法のガイドラインで以下の記載を確認しました。

 

地下水調査の結果、地下水が地下水基準に適合しない場合には、当該地下水汚染の確認された帯水層の底面までの土壌をボーリングにより採取して、土壌溶出量を測定することとする。

この場合において、試料採取深さは、地下水汚染の確認された帯水層の底面までであり、地表から深さ10mまでの土壌に限定されない。

試料採取等対象物質が第二種特定有害物質及び第三種特定有害物質の場合は、次の土壌を採取する。

① 汚染のおそれが生じた場所の位置から深さ50cmまでの土壌(汚染のおそれが生じた場所の位置が地表と同一又は明らかでない場合は表層の土壌及び深さ5~50cmまでの土壌)。

なお、表層の土壌及び深さ5~50㎝の土壌を採取した場合にあっては、これらの土壌を同じ重量混合する。

 

② 深さ1mから地下水基準に適合しない地下水を含む帯水層の底面までの1mごとの土壌。ただし、地表から汚染のおそれが生じた場所の位置までの土壌を除く。

 

③ 地下水基準に適合しない地下水を含む帯水層の底面の土壌

試料採取等対象物質が第二種特定有害物質及び第三種特定有害物質のときは、最初の試料採取は汚染のおそれが生じた場所の位置から深さ50㎝までの土壌(均等に採取する)となる。

また、汚染のおそれが生じた場所の位置が地表と同一又は不明なときは、表層の土壌と深さ5~50㎝の土壌を採取し、風乾しその後2mmのふるいを通過させた後に同じ重量を混合して分析試料とする。

第一種特定有害物質、第二種特定有害物質及び第三種特定有害物質とも、深さ1mから地下水汚染が確認された帯水層の底面の土壌までの1mごとの試料採取と帯水層の底面の試料採取は同じである。

地下水汚染が確認された帯水層とは、法第5条特例の地下水調査で地下水汚染が確認された帯水層を意味し、最初の帯水層に限定されない。

 

まず、地下水汚染の確認された帯水層の底面までという条件の記載があります。

 

帯水層の底面とは、帯水層を満たす地下水の受け皿となっている難透水性の地層の直上部を指すます。

そして、土壌汚染対策法のガイドラインには以下の記載があります。

 

土壌汚染状況調査においてボーリング調査を複数地点で行った場合は難透水性の地層が連続して分布すること、各ボーリング地点において難透水性の地層の厚さが50cm以上であることを確認することが必要である。

ボーリング調査を1地点のみで実施する場合は、難透水性の地層の厚さが50cm以上であることを確認できればよいこととする。

 

上述の条件考慮して問題16を考えると、(1)~(3)が誤りという理解になります。そして、帯水層の底面で土壌試料を採取していない(4)も誤りとい理解になります。

 

(5)に関しては、以下の条件を満たしており正しいと判断できます。

① 汚染のおそれが生じた場所の位置から深さ50cmまでの土壌。表層の土壌及び深さ5~50㎝の土壌を採取した場合にあっては、これらの土壌を同じ重量混合する。

 

② 深さ1mから地下水基準に適合しない地下水を含む帯水層の底面までの1mごとの土壌。

 

③ 地下水基準に適合しない地下水を含む帯水層の底面の土壌

 

したがって、私の回答は「(5)」です。

問題16の図で上述の①から③を基に正誤を整理してみました。

 

平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題16-2

 

過去問題 平成29年度 土壌汚染調査技術管理者試験 問題 17

 

問題 17 法の土壌ガス調査に係る測定方法(平成15年環境省告示第16号)に基づき土壌ガス濃度を測定する場合について、各特定有害物質に対する分析機器の適用可能性を示した。下の表に掲げる特定有害物質のうち、分析機器の適用可能性が誤っているものはどれか。

 

平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題17-3

 

土壌汚染対策法のガイドライン(Appendix-5. 土壌ガス調査に係る採取及び測定の方法)で以下の図を確認しました。

 

平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題17-4

 

そして、問題17の図と上述の図を比較してみました。

 

5平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題17-5

 

1,2-ジクロロエタンはGC-PID(10.2 eV)では分析できないですね。

 

したがって、私の回答は「(2)」です。

ちなみに、土壌汚染対策法のガイドライン上の英字の各分析方法の名称は以下のとおりです。

 

GC-PID:光イオン化検出器を用いるガスクロマトグラフ法

GC-FID:水素イオン化検出器を用いるガスクロマトグラフ法

GC-ECD:電子捕獲型検出器を用いるガスクロマトグラフ法

GC-ELCD:電気伝導度検出器を用いるガスクロマトグラフ法

GC-MS:ガスクロマトグラフ質量分析法

 

もしかしたら、読者の方でガスクロマトグラフって何?という方がいるかもしれないので

私が知っているガスクロマトグラフの写真を記載しておきます。

 

平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題17

 

そして、ガスクロマトグラフの結果チャートが以下の図です。

 

平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題17-2

 

過去問題 平成29年度 土壌汚染調査技術管理者試験 問題 18

 

問題 18 法の土壌汚染状況調査における第二種及び第三種特定有害物質の土壌試料採取方法に関する次の記述のうち、もっとも不適当なものはどれか。

 

⑴舗装部分はその下の土壌を撹乱しないように、コアカッター、エアーピック等で掘削し、舗装下に砕石がある場合はこれも除去する。

 

⑵表層の土壌の採取は、移植ゴテ、ダブルスコップ、ハンドオーガー等で地表から深さ5cmまでを採取する。

 

⑶地表から5~50cmの土壌の採取は、ダブルスコップ、ハンドオーガー等を用いて同じ直径で掘削し、掘削土壌すべてを試料とする。

 

⑷試料採取にボーリングマシンを使用する場合は、清水掘りとすることが望ましい。

 

⑸汚染のおそれが生じた場所の位置が地表より深い場合の試料採取は、汚染のおそれが生じた場所の位置を基準とし、深さ50cm区間の土壌を深度方向に均等に採取する。

 

土壌汚染対策法のガイドライン(Appendix-8. 第二種特定有害物質及び第三種特定有害物質に係る土壌試料採取方法)で以下の記載を確認しました。

 

(1)の条件に関しては、以下のとおりです。

 

舗装部分の掘削

舗装部分は、その下の土壌を撹乱しないように、カッター、コアカッター、エアーピック等で掘削する。舗装下に砕石がある場合はこれも除去する。

 

したがって、(1)は正しいです。

 

(2)の条件に関しては、以下のとおりです。

 

表層の土壌の採取

移植ゴテ、スコップ、ダブルスコップ、ハンドオーガー、簡易式ボーリングマシン、ロータリー式ボーリングマシン等で表層から深さ5cm までを採取する。

ボーリングマシンを使用する場合は、無水掘りとする。

 

したがって、(2)は正しいです。

 

 

(3)と(4)の条件に関しては、以下のとおりです。

 

地表から5~50 cmの土壌の採取

地表から5~50 cm 区間において、土壌を深度方向に均等に採取する。ダブルスコップ、ハンドオーガー、簡易式ボーリングマシン、ロータリー式ボーリングマシン等を用いて5~50cm を同じ直径で掘削し、掘削土壌すべてを試料とすればよい。

ボーリングマシンを使用する場合は、無水掘りとする。また、1回のボーリングで測定に必要な土壌試料の量が不足する場合には、隣接する地点で複数孔から採取してよい。

バックホウ等の重機を使用する場合は、ピットを掘削してその側面から5~50 cmの土壌を均等に採取することとする。

 

したがって、(3)は正しいですが、(4)の条件では清水掘りと記載されているので、土壌汚染対策法のガイドラインの記載の無水掘りと異なります。したがって、(4)は誤りです。

 

(5)の条件に関しては、以下のとおりです。

 

汚染のおそれが生じた場所の位置が地表より深い場合の試料採取

汚染のおそれが生じた場所に該当する地下配管、地下ピット等の施設の直下を基準とし、深さ50 cm区間の土壌を深度方向に均等に採取する。

試料採取のための掘削による汚染物質の拡散や安全管理上の問題から当該施設の直下における試料採取が困難な場合には、当該施設に隣接する地点(当該施設から1m程度までの間)とする。

汚染のおそれが生じた場所が旧地表であるときは、旧地表面から50 cm 区間の土壌を深度方向に均等に採取する。

試料採取の方法はダブルスコップ、ハンドオーガー、簡易式ボーリングマシン、ロータリー式ボーリングマシン等を用いて深さ50 cm区間の土壌を同じ直径で掘削し、掘削土壌すべてを試料とする。

 

したがって、(5)は正しいです

 

したがって、私の回答は「(4)」です。

 

ちなみに、ダブルスコップ、ハンドオーガー、コアカッター等の機器がいまいちイメージできない読者の方は、以下の記事を参照下さい。

 

土壌汚染調査の土壌採取ってどうするの?土壌汚染調査の土壌採取ってどうするの? - 環境デューデリジェンスのメモ その2 - この専門サイトでは、環境デューデリジェン...

土壌汚染調査の土壌採取ってどうするの?

 

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コンクリート床下の土壌採取ってどうするの?

 

過去問題 平成29年度 土壌汚染調査技術管理者試験 問題 19

 

問題 19 土壌汚染調査におけるボーリング及びサンプリングを行う際の注意事項に関する次の記述のうち、もっとも不適当なものはどれか。

 

(1)サンプリングによりコア試料に熱が加わらないように十分に注意する。

 

⑵地層分布や汚染濃度がある程度把握された現場においては、必ずしもオールコアによる試料採取を行う必要はない。

 

⑶確認された汚染地層の下位にある非汚染地層までボーリングを行う場合は、ケーシングをセメントミルク等でふさいで固化後に下位の層に掘り進むなど、汚染の拡散防止を図る。

 

⑷泥水を用いた掘削の場合、サンプラーを孔底におろすまでの間に泥水中の汚染物質がコア試料の表面に付着するおそれがあるため、分析用試料を採取する際にはコアの中心付近を採取するなどの注意が必要である。

 

⑸ボーリングで発生する汚染された泥水やスライム(掘りかす)等は、残孔に埋め戻した後、余剰分は専門の処理業者に処分を委託するなど、適正に処理を行う。

 

土壌汚染対策法のガイドライン(Appendix-11.ボーリング調査方法)で以下の記載を確認しました。

 

(1)の条件に関しては、以下のとおりです。

 

第一種特定有害物質や水銀のように揮発しやすい物質を対象としたサンプリングでは、掘削によりコア試料に熱が加わらないように十分に注意する。

特に無水掘りを採用する際は、無理な回転によって熱が発生するので、硬い地層においては清水掘りに切り替えるなどの対応を行う。

また、ロータリー式ボーリング等で清水又は泥水を使用する場合は、清水や泥水がコアに触れることで、特定有害物質が溶出するおそれがあるため、サンプラーの組み立てを確実に行う。

 

したがって、(1)は正しいです。

 

 

(2)の条件に関しては、以下のとおりです。

 

土壌汚染対策法のガイドラインにおいて、必ずオールコアによる試料採取行いなさいという記載はありませんでした。

私の経験上、必ずしもオールコアによる試料採取を行う必要はないが、オールコアで採取することが望ましいという理解です。

 

したがって、(2)は正しいです。

 

 

(3)の条件に関しては、以下のとおりです。

 

帯水層の底となる地層を貫通するボーリング時の拡散防止

上部帯水層の地下水汚染や原液状の汚染物質を下部帯水層へ移動させない手順の例を示す。

なおこの方法は一例であり、上部にある汚染物質を下部帯水層へ移動させない方法であれば、現地の汚染状況、地層の状況や掘削深度、掘削流体の使用の有無にあわせて、作業方法を変更することができる。

 

① 第一帯水層の底の上部(難透水性の地層)に貫入するまで遮断用ケーシングを挿入する。

 

② ケーシング孔から雨水防止と第二帯水層の掘削時の遮水のためにケーシング孔底部にセメントミルクやベントナイト等の遮水材を充填する。

 

③ 遮水材が固化するまで養生したのち、ケーシング内に掘削流体やスライム(掘りくず)が残っている場合はこれを除去する。

 

④ ケーシング内で第二帯水層に達するボーリングを行い、所定深さで試料採取を行う。

 

⑤ 試料採取後にケーシングを挿入し、そのケーシングを通じて下位の試料採取を行う。試料採取が必要な深さまでこの工程を繰りかえす。

 

⑥ 全ての試料採取が終了した後、第二帯水層内のケーシング内部をセメントミルクやベントナイト等の遮水材で充填しながらケーシングを引き抜く。

 

⑦ 第二帯水層の掘削孔を遮水材で充填した後、第一帯水層に挿入されたケーシング内部を遮水材で充填する。第一帯水層と第二帯水層間の遮水が完全になるよう、慎重に作業する。第一帯水層のケーシングも必要に応じて引き抜く。

 

 

以下の図は帯水層の底となる地層を貫通するボーリング時の拡散防止の際の掘削方法ですが、類似する部分があるので記載しておきます。

 

平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題19 平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題19-2 平成29年 土壌汚染調査技術管理者試験 問題19-3

したがって、(3)は正しいです。

 

(4)の条件に関しては、以下のとおりです。

 

いずれのサンプラーでも、孔底に下ろすまでの間にサンプラー内部を孔内の泥水が通過し、泥水の汚染がコア試料の表面に付着するおそれがあるため、分析試料はコアの表面を避けて内部から採取する等の注意が必要である。

またコア表面は熱の影響を受けやすいので、この観点からもできるだけコア内部から分析試料を採取するとよい。

また、スライム(掘りくず)は取り除き、試料採取の対象としてはならない。

 

したがって、(4)は正しいです。

 

(5)の条件に関しては、以下のとおりです。

 

掘削孔の埋め戻し

ボーリング調査を行った後に残された掘削孔は、観測井又は揚水井として利用する以外は、崩壊を起こす前に、迅速に埋め戻しを行う。

埋め戻し材は周辺の地層よりも透水性の小さいものを使用し、掘削孔を通じで汚染物質が地下深部へ移動することがないようにする。

埋め戻し材にはベントナイトやセメントミルク等を使用することが多い。

埋め戻しに必要な材料の体積を事前に算出し、十分な量を掘削孔内に充填する。

埋め戻し材が掘削孔内に隙間なく充填されるように、少量ずつ複数回に分けて充填する。

また、セメントミルクを充填する際は注入管を孔底に降下し、注入管を引き上げつつセメントミルクを注入することで均等に充填することができる。

 

発生土・排水の処理

ボーリングで発生する汚染された泥水やスライム(掘りくず)等は専門の処理業者に処分を委託するなど、適正に処理を行う。

また高濃度の汚染が確認された場合は、掘削器具やサンプラー、分析試料の採取に用いた薬匙等の洗浄水も汚染されることがある。洗浄水が汚染された場合も泥水と同じく適正に処理をする。

 

(5)の記載の条件だと二次汚染を発生させることになるので、絶対に汚染された泥水やスライム(掘りかす)等は、残孔に埋め戻してはいけません。

したがって、(5)は誤りです。

 

したがって、私の回答は「(5)」です。

 

過去問題 平成29年度 土壌汚染調査技術管理者試験 問題 20

 

問題 20 法の土壌ガス調査の使用器具に関する次のA~Eの記述のうち、不適当なものの組み合わせはどれか。

 

A 採取管の材質は、化学反応、吸着反応によって分析結果に影響を与えず、かつ、腐食されにくいふっ素樹脂製管等を使用する。

 

B 採取管を再度使用する場合、分析の妨害となる物質を除去する必要があるため、中性洗剤を使用した水洗浄及び乾燥の方法のみ認められている。

 

C 減圧補集瓶は内容量1Lのガラス製の瓶またはステンレス製のキャニスターであって、絶対圧力1kPa(7.5mmHg)以下を10~30分程度保持できるものを使用する。

 

D 捕集バッグは、内容量約1~3Lのふっ素樹脂、ポリプロピレン等の合成樹脂フィルム製のバッグで、試料採取等対象物質の吸着、透過または変質を生じないものを使用する。

 

E 捕集バッグを再度使用する場合、清浄乾燥空気等を充填乾燥し、赤外線ランプで40℃程度に加熱後、空気を排出する操作を数回繰り返す方法等で行う。

 

①A、C

②A、D

③B、C

④B、E

⑤C、E

 

土壌汚染対策法のガイドライン(Appendix-5. 土壌ガス調査に係る採取及び測定の方法)で以下の記載を確認しました。

 

Aの条件に関しては、以下のとおりです。

 

採取管

材質は、ふっ素樹脂製管等の化学反応、吸着反応等によって土壌中の気体の分析結果に影響を与えず、かつ、土壌ガスに含まれる物質によって腐食されにくいものとする。

保護管の内部がこの材質である場合にあっては、採取管は保護管を延長したものとすることができる。

内径は、試料である土壌ガスの流量、採取管の強度、洗浄のしやすさ等を考慮して選ぶこととする。長さは保護管の開口部付近まで挿入できるものとする。

 

したがって、Aは正しいです。

 

 

Bの条件に関しては、以下のとおりです。

 

一度使用した採取管を再度使用する場合には、よく洗浄した後に使用することとする。

洗浄方法の例としては、内径1~5mmの場合にはエアー洗浄又は加熱除去、内径5~25 mmの場合にはエアー洗浄、加熱除去又は中性洗剤を使用した水洗浄及び乾燥の方法がある。

 

中性洗剤を使用した水洗浄及び乾燥の方法ではありません。したがって、Bは誤りです。

 

 

Cの条件に関しては、以下のとおりです。

 

減圧捕集瓶

土壌ガスを気体の状態で捕集するための内容量1Lのガラス製の瓶又はステンレス製のキャニスターであって、絶対圧力1kPa(7.5 mmHg)以下を1時間以上保持できるもの。

 

絶対圧力1kPa(7.5 mmHg)以下を10~30分程度保持できるものではなく、1時間以上保持できるものです。

 

したがって、Cは誤りです。

 

 

Dの条件に関しては、以下のとおりです。

 

捕集バッグ

土壌ガスを気体の状態で捕集するための内容量約1~3Lのふっ素樹脂、ポリプロピレン等の合成樹脂フィルム製のバッグで、試料採取等対象物質の吸着、透過又は変質を生じないもの。

 

したがって、Dは正しいです。

 

 

Eの条件に関しては、以下のとおりです。

 

捕集バッグの準備

一度使用した捕集バッグを再度使用する場合には、清浄乾燥空気(合成空気)等を充てんして乾燥し、赤外線ランプで 40 ℃程度に加熱して吸着された気体を脱離した後、空気を排出する操作を数回繰り返す方法その他の方法により、分析の妨害となる物質を除去した後に使用することとする。

 

したがって、Eは正しいです。

 

私の回答は「(3)」です。

 

ふっ素樹脂製管や捕集バッグがいまいちイメージできない読者の方は、以下のWebページを参照下さい。

 

株式会社セロリさんの土壌ガス調査について(フェーズ2)

 

 

なんとか、問題20まで回答することができました。

環境デューデリジェンスの基礎知識の為に、今後も残りの問題を解いていこうと思います。

 

もし、あなたが土壌汚染調査技術管理者試験の対策の為にこの記事を読んでいるのであれば、ズバリ!まだ、間に合います!

焦らずに、一問一問を読んで理解してみてください!頑張ってください!

 

この土壌汚染調査技術管理者試験には、多くの参考書が販売されています。

できることはしておきましょう!

 

もし、あなたが購入されるなら自分に合った参考書をちゃんと選んでください。

私は、土壌汚染問題の基礎が分かる本を買いました。

参考書では、問題の答えだけが説明されているものもあります。

しかし、それでは応用力がつきません。

他の選択肢に関しても、なぜ正解なのかを知っておくべきです。

 

既に上述していますが、私の個人的な見解と知識で解いていきますので、答えや答えを導く過程が間違っていたらすいません。

仮に間違っていたとしても、私は責任を取りませんのでご了承下さい(笑)。

頑張ってひとつひとつ、ダブルチェック的な観点で調べてみてください。

 

残りの問題は以下の記事から回答を確認できます。

 

過去問題 平成30年 土壌汚染調査技術管理者試験 解説
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【まだ間に合う!】平成30年度 土壌汚染調査技術管理者試験の過去問の解説

 

最後までこの記事を読んで頂きありがとうございました。

 

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